1. なるべくコードはかかない。
何の気なしに機械学習とかの仕事はないものかと、ネットの海をさまよっていたら、
LSTMで自然な受け答えができるボットをつくった という記事を見つけ、何となく読んで、やってみようかなと思ってやってみましたが、Chianer周りとか色々上手くいかなかった。というのがそもそもの始まりです。
Chainer周りで日本語の受け答えができますよ、的な記事は2015年頃のものが多く、Chainerがバージョンアップしたため、
色々動かないことがありましたので、少しそちらに修正を加えてChainer 1.6.1でもまともに動くように修正していこうと思います。
自分でコードを一から書くのは嫌なので、あくまでもコードは書かない。微修正にとどめるをモットーにがんばるぞい。
[panel]
[h2 text='目次']
[list-ordered]
[li]1. なるべくコードはかかない。 [/li]
[li]2. 参考にさせていただいたコードやサイト
[/li]
[li]3. サーバを用意する。
[/li]
[li]4. 学習に必要なPython環境とコーパスを整える
[/li]
[li]5. 学習させる。
[/li]
[li]6. APIで話す。
[/li]
[li]7. 付属のHubot Scriptで遊んでみよう!
[/li]
[/list-ordered]
[/panel]
2. 参考にさせていただいたコードやサイト
[list] [li-disc]LSTMで自然な受け答えができるボットをつくった :このコードを元にあらかじめ作成したChainerモデルでおしゃべりBotに命を吹き込みます。[/li-disc] [li-disc]yusuketomoto/chainer-char-rnn :Chainer・日本語界隈では知らない人はいないだろうChainerの言語モデル作成コード。こちらを用いてChainerモデルを作成していきます。[/li-disc] [li-disc]Chainerで学習した対話用のボットをSlackで使用+Twitterから学習データを取得してファインチューニング :学習に必要なコーパスを取得するために一部のスクリプトを使用します。[/li-disc] [/list]
3. サーバを用意する。
学習にも、会話にも自宅サーバを用います。
ああ、電気代。
4. 学習に必要なPython環境とコーパスを整える
Chainer界隈のコードはなぜかPython2 が多く、Python3 は少ないので、直接Python2をインストールしてもいいのですが…。
なんかOS環境を変に汚したくないので今回はPyenvとVirtualenvを使って実施していきます。
学習用のコーパスをダウンロードするスクリプトはどうやらPython 3.4.1で実装されているようなので Python 3.4.1 と Python2.7 の2種類の環境を作っていきたいと思います。
そして、3.4.1の環境にて学習用のコーパスをダウンロードします。
PyenvとVirtualenvはあらかじめインストール済みとしてすすめます。
PyenvとVirtualenvのインストール方法はこちらの記事が参考になると思います。 (pyenvとvirtualenvで環境構築)
まず、Pythonの環境を作ります。
[code][font-Source-Code-Pro]$ pyenv install 3.4.1
$ pyenv install 2.7
$ pyenv rehash
$ virtualenv -p ~/.pyenv/versions/3.4.1/bin/python3.4 my_env3.4.1
$ virtualenv -p ~/.pyenv/versions/2.7/bin/python2.7 my_env2.7 [/font-Source-Code-Pro][/code]
続いてコーパスをダウンロードします。
今回はChainerで学習した対話用のボットをSlackで使用+Twitterから学習データを取得してファインチューニング を参考にダウンロードします。
コーパスデータはたぶん二次配布とかNGだと思うので、何とか自分でダウンロードしてください。
対話破綻検出チャレンジ
ダウンロードしたあとは展開したJSONデータ全部、devフォルダを作成してその中に入れて、listファイル(JSONファイルのパスを記載したやつ)をdata_load.pyと同じところに作っておきます。
こんな感じでlistファイルを作ります。
[code][font-Source-Code-Pro]../dev/1404365812.log.json
../dev/1407143708.log.json
../dev/1407143981.log.json
../dev/1407149923.log.json
../dev/1407208809.log.json
../dev/1407209083.log.json
…… [/font-Source-Code-Pro][/code]
Linuxのコマンドで
[code]ls -1 ../dev > list[/code]
で作成できるはず。
学習データを作っていきます。
[code][font-Source-Code-Pro]$ source my_env3.4.1/bin/activate
$ git clone https://github.com/SnowMasaya/Chainer-Slack-Twitter-Dialogue.git
$ cd chainer-slack-twitter/utils
$ python data_load.py [/font-Source-Code-Pro][/code]
player_1.txt , player_2.txt というテキストファイルができます。
統合する前にmecabを使って分かち書きをしておきます。
分かち書きに mecab-ipadic-NEologd を使うと学習が進むそうですので入れてない方は導入しましょう。
めんどくさい人は ただのMeCabでも大丈夫だと思います。
さて、分かち書きします。今回は mecab-ipadic-NEologd を利用します。
[code][font-Source-Code-Pro]mecab –Owakati –d /usr/local/lib/mecab/dic/mecab–ipadic–neologd player_1.txt > player_1_wakati.txt
mecab –Owakati –d /usr/local/lib/mecab/dic/mecab–ipadic–neologd player_2.txt > player_2_wakati.txt [/font-Source-Code-Pro][/code]
次に使う Chainer-char-rnn 用に一つのinput.txt に統合していきます。統合の際に、player1 と player2の会話ごとに空行を入れておきます。
[code][font-Source-Code-Pro]$ paste -d “\n” player_1_wakati.txt player_2_wakati.txt | awk ‘(NR%2==0){$0=$0″\n”}{print}’ > input.txt [/font-Source-Code-Pro][/code]
こちらのinput.txtをコーパスデータとして利用します。
5. 学習させる。
学習にはyusuketomoto/chainer-char-rnn を使わせていただきます!
Chainer 1.4.1 で実行しようとしたら微妙に実装が変わっていた用なので、こちらに合わせて今回の学習は、Chainer 1.6.1 で実施していきます。(Chainer周りのコードを読んで修正するより、後に使うTornado周りの修正の方がまだわかるからというスキル不足によるもの)
さきほど作っておいたPython 2.7用に切り替えます。Pip でChainer1.6.1 を入れてからChainer-char-rnnを実行していきます。
[code][font-Source-Code-Pro]$ cd
$ source my_env2.7/bin/activate
$ pip install chainer==”1.6.1″
$ git clone https://github.com/yusuketomoto/chainer-char-rnn.git
$ cd chainer-char-rnn
$ mkdir -p data/chat
$ mkdir -p cv/chat
$ cp ../chainer-slack-twitter/input.txt data/chat
$ python train.py –data_dir data/chat –checkpoint_dir cv/chat –rnn_size 1024[/font-Source-Code-Pro][/code]
しばらく待ちます。全部が終わるのは途方もない時間がかかります。
学習が進むごとにCheckpointとして Chainer modelファイルがcv/chat 配下にできますので、適当なEpochのところのものを次の「APIで話す」に使ってもいいですし、学習の最新ファイルである
latest.chainermodel を使ってもいいです。もちろん、最後まで待ってからlatest.chainermodelを使ってもいいです。
ひとまず数時間回したところのlatest.chainermodelを使ってみます。
6. APIで話す。
LSTMで自然な受け答えができるボットをつくった よりJapanese Talk APIを作っていきます。
この回では少々コードの改変がありますのでForkしたものをGitHubにあげました。
japanese_talk_api_1.6.1
こちらのmodelsディレクトリにChainer modelを投入します。
[code][font-Source-Code-Pro]$ git clone https://github.com/tubone24/japanese_talk_api/tree/chainer1.6.1.git
$ mkdir japanese_talk_api/tornado/models
$ cp chainer-char-rnn/cv/chat/latest.chainermodel japanese_talk_api/tornado/models [/font-Source-Code-Pro][/code]
Chainerの他にTornadoも必要になるのでPipでインストールします。
そしてAPIを8787ポートで起動します。
[code][font-Source-Code-Pro]$ pip install tornado
$ python japanese_talk_api/tornado/app.py –port=8787 –debug=True [/font-Source-Code-Pro][/code]
あとは起動を待ってから
[blockquote text=’http://localhost/?q=こんにちは’]
で受け取れるようにはずです。
学習用input.txtにないことばとか出すとたまにエラー吐きます。
[blockquote text=’ビンビンビンビンビンビンビンビン… チクッ あ・あ・あぁ・ぁああああ↑↑ アーッ…イクッ チ~ン 問いかける言葉には気をつけよう!’]
7. 付属のHubot Scriptで遊んでみよう!
LSTMで自然な受け答えができるボットをつくった のHubotScriptをお借りして遊んでみましょう。
あらかじめ比較として同じコーパスを利用しているDocomoの雑談APIをHubotに仕込んであります。
発言の上がDocomoAPI 下が今回作ったAPIです。
ちなみに我が家のHubotはSlack上に「智絵里ちゃん」として君臨しております。
智絵里ちゃんマジ天使 [font-Damion size=’36’] I love you [/font-Damion]

DocomoAPIに比べると天然というか、不思議系というか… バカですね(直球)
お借りした多くのコードや参考にさせていただいた多くのサイト・記事に改めて感謝しつつ、智絵里ちゃんとのラブラブライフを送りますね。